格好いいマシン:セイコーMAP-1010

<MAP-1010>


 これ、セイコーMAP-1010というマシンなのですが、まるで古き良き時代のオーディオ機器のような外観で、これまで見てきた中でも一番格好いいマシンのひとつだと思います。
 インテリアとして一台欲しいのですが、実物はおろかネット上でも全く見ません。
 2010年の11月にこのMAP-1010の実機(本体のみ)がヤフオクに出品されて7,000円で落札されていたようです。カセットデッキが壊れているのにこの値段・・・こりゃ簡単に手に入りそうじゃないですね。('11.03.03追記)

 カーソルキーが横一線に並んでいるのでプログラム入力は相当にやりにくそうではありますが。でも、テンキーがあるからゲームぐらいはできそうです。
(その昔、アメリカの帰国子女だった友人の家にピカピカのMacがあったのですが、テンキーもカーソルキーも無いためゲームをするのが至難の業でした。パックマンでもフルキーを使って右手で上下、左手で左右に動くという・・・)

 最近、どこぞのサイトにこのマシンのエミュレーターを作っている人を発見しました。でも、よく考えたらエミュがあってもROMデータを入手するのは限りなく不可能に近そうですが・・・('11.01.25追記)
 そこの記事によるとMAP-1010はサンヨーのPHC-25というマシン(これまた超マイナー機種)をベースに作った機種だったみたいですね。よく見たらプリンタの形状もロゴが違うだけでそのまんまです。カーソルキーが横一列なところまで同じですが、PHC-25にはテンキーが無いのでホビー用途としては大きな進歩かも・・・
 VRAM容量がPHC-25と同じということは256×192ドットだと単色しか出せないんですね。スペック表には最高8色と書いてあるのですが、この色数は「超低解像度」でしか出ないようです(これで広告の画面写真がやたら貧弱である原因が判りました)。





 広告の文面からいくとBASICからカセットテープを制御して音声を利用できるようです。教育用のパソコンとしてはちょっと便利そうな機能ですが、テープ上ではあまり複雑なことはできなさそうですね。
 これはちょうどFM TOWNSのF-BASIC386でCDの音声を鳴らすようなものですね(こっちの方も速度が遅くてかなり使い方が限定されましたが・・・)。
 ただ、テープを巻き戻したりできるのは音声での利用とは別に結構便利そうです。メモリ容量を超えるAVGなども頑張れば作れますね(誰も作ってないでしょうけど・・・)。

 この時代だとこれより3200円安いPC-6001mk2がTALKコマンドで実際に話せたので、商売的にはちょっと苦しかったでしょうね。PSGも付いて無さそうですし。
 というか、そろそろFM-7の全盛期でもありますし。

 でも、セパレート型の筐体がなかなか美しいですねこれ。キーボードも手前のスペースが広くて使いやすそうです。



 このマシンの詳細スペックを入手することができました。

 このマシンのテープは普通のテープではなく2トラックのもので、プログラムを読みながら同時に音声を再生することができるようです(つまり、ロードしながらメッセージを再生できます)。テープを制御して任意のところにあるプログラムを読んだり音声メッセージを再生するというのは今のCD-ROMのようですね。
 また、グラフィックは64×48ドット8色、128×192ドット4色、256×192ドット2色で、やはりかなり貧弱なようです。
 制御可能な2トラックのテープドライブが命のマシンですね('12.01.14追記)。




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