①パソピア(初代) 東芝がおそらくNECのPC-8001対抗として出したパソコンです。 このマシンなのですが640×200ドットではなんと8×8ドット単位でしか色が付けられません。また、ドット毎に色を付けようとすると160×100ドットまで解像度が落ちてしまいます。 当時はPC-8001が圧倒的に強かったため、これといった優位性の無いこのマシンは目立った存在ではありませんでした(・・・広告はいつもオシャレだったのですが)。 ②パソピア7 FM-7が出てからあわてて出されたのがパソピア7です。こいつは性能的になかなか良さそうなマシンでした。 今度は広告に「勝つ快感」というフレーズを使ってました。FM-7に搭載されなかった(ROM容量の関係?)タイリングペイント機能と、FM-7がPSG3音であるのに対して6音を搭載していることを強調しているものと思われます(まあ、機種名からしてFM-7対抗なのがありありですが)。 PSGが単純に2つあるので、PLAY文とSOUND(T-BASICでは別の名前だったはずですが)の両方の機能を同時に使えるはずです。FM-7だと効果音とBGMが両立できなかったはずですが、このマシンならBGMを鳴らしながら効果音が使えるはずです。 他にFM-7より優れている点としてテキストVRAMが搭載されていることが挙げられます。といっても、どうやらテキストとグラフィックが重なると表示色に制限が出てくるようです。 また、拡張ユニットを使うことによりジョイスティックを14本までつなぐことができるという謎の機能もあったようです。 価格もFM-7より微妙に安い119,800円に設定されているのが泣かせます(FM-7は126,000円)。 FM-7の広告が実際にパソコンユーザーであったタモリであるのに対し、パソピア7の方はおそらくパソコンなど絶対に使わないであろう横山やすしなのがよく判りません。このお姉さんを使い続けていた方が上品で良かった気もしますが・・・・ ですが、結局FM-7相手には「勝つ快感」どころか刃が立ちませんでした。FM-7を研究して、FM-7の弱点を補いつつ値段が安いというこの構成だとそこそこ人気が出そうにも思えたのですが、肝心のソフトがほとんど出ませんでした。 当時のI/O誌の読者の保有機種調査でも全くひっかからず、テクポリ誌の人気機種調査でも名前が出てきませんでした(※MZ-1500やM5でもランクインしていたので、人気はそれらの機種以下だと思われます)。 あと、FM-7自体かなり値引きされて売られることが多かったようですので、定価をFM-7より若干安くしても意味は無かったのかもしれません。 で、このパソピア7なのですが、モデルチェンジ無しでかなりの長期に渡って広告が出ていました。登場時にはそこそこの性能だったのですが、他社の機種がどんどん進化していくのに対し、パソピアだけがずっと据え置きで、かなり痛々しい感じがしました(富士通から4096色表示のFM77AVが発売されてからもまだそのままの広告が出ていてまさに「放置プレー」状態でした)。 マイナー機にありがちな傾向なのですが、パソピア7のベーマガの投稿は非常にレベルが高く、とても面白そうでした(あと、PC-8001mk2SRとS1もその傾向がありました)。 基本性能は高いし本体もコンパクトなのでオークションなどで落として使ってみたい機種ではあります。 かなり後になってからは岡田由希子さんが広告に載ってました。 ただ、この頃には既に88はmk2SR、FM系は77AVで、この広告自体が完全に浮いてしまっていました。 |