うちは兄が最初にパソコンを始めたのですが、PC-6001が「おもちゃっぽい」という理由で同じ値段(で、白黒画面)の日立のベーシックマスターJr.を買ってきてしまいました。結局それは後日自分に回ってきたのですが、当時の投稿ソフトは結構よくできていてなかなか楽しめました。 テープの読み書きが超低速の300ボー(普通の機種の1/4程度)で、夕飯前にロードしかけて食い終わったらロード完了って感じでしたが。しかも、速度だけでなく保存形式までヘボかったので、実際の速度はそれ以下です。まあ、体感速度としてFM-7とかMSXの1/10位というところでしょうか・・・やや大げさですが「打ち込むのと大差ない」という表現がしっくりくるかと思います。 特にベーマガはかなり後期までこのマシンのプログラムを掲載してくれていましたね。カラーが出ないことに加え、BASICからグラフィックが操作できないとか今考えるとアレですけど、こいつは単音ながら音楽演奏ができたんですね。 あと、キーボードがしっかりしているのは好感が持てたのですが、実は接触に問題があってよく入力が効かなくなります・・・。ライバル機のPC-6001はキーボードのキーがゴム製だったので、見かけ上はJr.の方がずっと高級に思えました(が、実はPC-6001にはカーソルキーがあるのにこっちには無かったり・・・)。 市販ゲームは1本も買いませんでした・・・というか全然売ってませんでした。 (後日、ジャスコPC部門撤退のたたき売りでソフトを2本見付けて記念に買いましたが、1200ボー専用(本体ROMの交換が必要)で走らせることはできませんでした。今でも記念に持ってます。) 持っていた2本のソフト(マイコンランドQの「ブラックジャック」と「ハノイの塔」を調べたところ、録音がずれていてデータが途中からしか再生されないことが判明しました。う~む、不良品だったとは・・・('15.04.27(月)追記) 家はマジで貧乏だったのでVHFコンバータをかまして14型のテレビにつないで使っていました(※そのテレビも質屋に行って質流れ品を買ってきたという嘘のような本当の話)。後日、自分が貯金をはたいてFM-7を買った時に試しにFM-7のモニタに直接つないだら画面がウソのように美しく表示されてびびった覚えがあります。 この前、ROMのデータを抜こうと電源を入れたら普通に立ちあがりました。30年も経つのに昔のマシンは丈夫ですね(FM-7の方も健在です)。 意外に楽しめたBasic Master Jr. (ただし、標準でカラー表示はできません) <基本スペック> CPU:6800(クロック周波数0.75MHz(!)) RAM:16KB(最大63.5KBまで拡張可能) 表示機能:256×192ドット単色×2ページ 音楽機能:単音3オクターブ 定価:89,800円 定価の89,800円はNECのPC-6001と同じなのですが、TVと接続するのには22,000円もするVHFコンバータMP-9780が必須なので実は直接TVに接続できるPC-6001よりもかなり高くついてしまいます。 メモリが最大64KB近くまで拡張できるのはちょっとカッコイイのですが、30,000円も出してこのマシンを拡張するぐらいなら普通の人は他機種を買っちゃうかもしれません。 単色の画面を2ページ持てるのならメモリ的には4色の画面を1つ持てるはずなのですが、カラー表示をするにはオプションのカラーアダプター(10,000円)が必要でした(これがPC-6001との決定的な違いだったと思います)。ちなみに、VHFコンバータMP-9780は最初からカラー出力に対応してたりと謎だらけの仕様ですね。というか、カラーアダプターを最初から売る気まんまんだったんでしょうね(※)。貧乏な我が家では本体を買うだけで精一杯でしたが。 (※日立のパソコンはレベル3→拡張ボード類、S1→拡張メモリと、どれも周辺機器を売って儲ける気まんまんの設定になっていましたが、逆にそのせいで本体の販売台数が伸びなかった気が・・・・。普通は最初からいろいろ搭載されてる機種を買っちゃいますよね。) 当時、このマシンでベーマガやマイコン誌等のプログラムを打ち込んでクーラーの効いた部屋でひたすら遊ぶのが最高に楽しかったです(※よく考えたら多額の借金にあえいでいたのにクーラーはあったうちの実家・・・)。いつか自分でもゲームを組んでソフトハウスに持ち込むぞなどと夢を膨らませていたものです。 我が家の家宝のひとつベーシックマスターのペーパーウェア。 あの紅林さんの作ったシューティングゲームなどが掲載されています。 当時そこら中の本屋で関連書籍を探し回ったのですが見つかったのはこれ1冊だけでした・・・ マイコンマガジンの「熱戦!!大相撲ゲーム」 いまいちコツがつかめませんでした・・・ (※くどいようですがうちのマシンでカラーは出ません) エミュレータが動かせるようになったので、画像をいくつか追加します(14.10.07) ゲームの復活が進んできたので、ページを追加しました(15.05.08) BM-Jr.は雑誌掲載ゲームのレベルが異様に高いです。見るからに面白そうでしょ。 大迫力の高速シューティング「ミサイルファイト」(ベーマガ) 異様なまでに作り込まれたスターラスターもどき「STAR COCKPIT SHOOTING GAME -WAR-」(ベーマガ) あの紅林さん作のシューティング「ALIEN STREETS」(ペーパーウエア) このBM-Jr.、リアルタイム・キースキャンができるので実はFM-7よりもアクション系のゲームは面白かったりします。特にシューティングゲームは秀逸なものが多いです。 ただ、カーソルキーが無いためゲームによって移動キーが異なるという問題があったりします(昔のマックもそうでしたね)。特に左手で上下・右手で左右移動というパターンのゲームには慣れが必要です。 カーソルキーがあってカラーが標準で使えて、TVに直接つなげることができたらもっと売れたでしょうねぇ(って、それPC-6001・・・・)。 |